公開研究会のご案内

テーマ 信用貨幣とインフレーション
報告者 松本朗(立命館大学経済学部教授)
日 時 2025年7月12日(土)14:00~16:00(延長の場合あり)
場 所 政治経済研究所(Zoom配信)
参加費 500円(研究会員無料)
貨幣=債務論を問い直し、インフレのメカニズムを明らかにする!
※終了時刻が延びることがあります。
※イベント継続のため、ご支援のカンパを募集しています。
※Zoom 招待URLおよび事前資料は、お申し込みの方へ前日17:00ごろ送付します。
【概要】
近年、「貨幣=債務論」が注目を浴びている。人類学あるいは歴史研究による商品貨幣説への否定を手掛かりにした「貨幣=債務論」は、結局のところ貨幣国定説や表券主義に賛意を示す議論につながっていく。そうすると、通貨の価値とは何か、あるいは名目的物価騰貴(インフレーション)とは何かという問題が説けなくなる。本論文は、こうした流れに対して「債務」=信用貨幣としての現代のマネー(具体的には、預金や銀行券)の貨幣性の根拠を、信用の本質と信用貨幣が「絶対的に貨幣として機能する」論理的前提条件とによって考察する。そこから、信用貨幣が専一的に流通している現状におけるインフレーションの発生、つまり信用貨幣が紙幣化し、減価していく論理を明らかにしたい。現下に問題となっている物価騰貴ばかりでなく、戦後の世界経済における傾向的な物価上昇をみれば、通貨減価としてのインフレーションを否定することはできない。それでは、信用貨幣理論の枠組みを前提に通貨減価としてのインフレをどのように論理展開すればよいのか、これを明らかにすることが本報告の第一の目的である。
【経歴】
1958年東京都中野区生まれ。1958年東京都中野区生まれ、國學院大學大学院経済学研究科修了、愛媛大学法文学部講師、助教授、カリフォルニア大学リバーサイド校客員研究員、愛媛大学法文学部教授を経て2005年立命館大学経済学部教授、ミズーリ州立大学カンサスシティ校、リーズ大学ビジネススクール客員研究員。 担当科目 :社会経済学、貨幣金融論。
【専門】
政治経済学、貨幣金融理論
【業績】
編著『グローバル経済と債務累積の構造』(晃洋書房、2021年)他
詳細な業績は、立命館大学研究者学術情報データベース参照
https://research-db.ritsumei.ac.jp/rithp/k03/resid/S000319
お申し込み