創立80周年企画
末弘厳太郎の光と影
―大正期の社会的実践と昭和期の変容
政治経済研究所創立80周年の企画として、公開研究会を開催します。
テーマ 末弘厳太郎の光と影―大正期の社会的実践と昭和期の変容
報告者 長谷川貴陽史(東京都立大学法学部教授)
日 時 2026年6月13日(土)14:00~16:00
場 所 政治経済研究所1F 映像・講話室(会場対面およびZoom配信)
参加費 500円(研究会員・東京大空襲・戦災資料センター会員無料)
当財団は今年で創立80年を迎えます。
政治経済研究所の初代理事長である末弘厳太郎の業績と思想に触れ、
知識人の社会的役割を考えます。
※事前資料は、お申し込みの方へ前日までに送付します。
※イベント継続のため、ご支援のカンパを募集しています。
【概要】
本報告は末弘厳太郎の思想遍歴を追いつつ、知識人の社会的役割を検討する。末弘は東京帝国大学法学部教授であり、民法学者であった。また、戦前に労働法の講義を始め、戦後には労働三法制定に関与するなど日本の労働法の形成に先駆的役割を果たした。さらに法社会学研究を先駆的に展開した。戦後には政治経済研究所の初代理事長や中央労働委員会会長に就任した。
だが、末弘の活動や思想は大正期から昭和期にかけて大きく変容した。大正期には小作人や労働者の立場に立ち、小作法や労働組合法の制定に尽力したが、1935年の天皇機関説事件で美濃部達吉とともに糾弾され、1930年代半ばに労働組合法制定が挫折すると、議会政治への評価を変化させ、国体思想やファシズムと一定の親和性を示すに至る。敗戦後は教職追放により大学を去ることとなる。
本報告ではその社会的実践の「光」と戦時期の位置取りを視野に収め、単純な美化や断罪にとどめずに知識人の役割を再考する。
【経歴】
1969年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程退学。博士(法学、東京大学)。北海道大学大学院法学研究科専任講師等を経て現職。日本法社会学会理事。カリフォルニア大学バークレー校客員研究員(2010-11年)。オックスフォード大学客員研究員(2019年)。
【専門】
法社会学
【業績】
長谷川貴陽史『都市コミュニティと法−建築協定・地区計画による公共空間の形成−』(東京大学出版会、2005年3月)
長谷川貴陽史「社会の現実と法」西川洋一・大西楠テア・岡孝・長谷川貴陽史・橋本陽子『法の歴史と法解釈の基礎』(中央経済社)145-199頁(2025年5月)
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